現役看護師が教える実習の乗り越え方 ~ケア編~

医療のあれこれ

皆様お疲れ様です。

現役看護師のにっと~です。

本日は「実習の乗り越え方 ~ケア編~」をお話させていただきます。

前回にお話しさせていただきました、

「現役看護師が教える実習の乗り越え方3選 ~基礎編~」

「看護学生必見!アセスメントってなに?そのコツについて伝授!」

上記も合わせて読んでいただけると、より理解が深くなると思いますので、是非見てみてくださいね。

さて、今回はケア編ということで、

  • 「どのようなケアをすればいいかわからない」
  • 「何をいたらいいの?」
  • 「個別性ってどうやって行ったらいい?」

等いろいろ悩まれている方も多いと思いますので、今回はそのあたりについてお話をさせていただければと思います。

皆様の参考になれればうれしいです。

看護計画の考え方について

まずはじめにケアを行う前には「看護計画を立案する」という工程がいります。

看護計画とは、患者様が抱える看護問題について解決するために、看護師が立てる具体的な行動計画のことを指します。

看護計画は主に

  • 長期目標
  • 短期目標
  • 看護問題
  • O-P(観察点)
  • T-P(ケア)
  • E-P(指導)

上記6つに分けられます。

看護計画の立案方法や注意点等はまた別の機会にお話しさせていただければと思います。

看護師がケアを行っていくにあたっては、看護計画に実際行う内容が明記されていることが必要です。

看護ケアは一人では行っていけません。

自分が対応できないことも多々あり、自分がいないと成り立たない看護は患者様にとっては混乱や不利益を生じる材料となる可能性があります。

看護はチームで行っていくもののため、しっかり看護計画に観察点やケア、指導等を明記し、統一した看護を行っていけるようにしていく必要があります。

上記を意識して看護計画を立案してみてくださいね。

また、学生さんでは内容を少し深堀する必要があります。

主に「どのようにケアを行うか」、「どのような点を注意して観察するか」等をしっかりと文書に明記して、指導者、教員に見てもらう必要があると思います。

なぜこの人にこのケアをしようと考えたか、この点を観察しようと考えたかまでを看護計画におこす必要があります。

看護計画は一度立案したら終わりではありません。

定期的に評価をし、実際にこのケアは必要か、ほかに必要なケアや観察点等はないかを模索していく必要があります。

まずは自分なりに根拠立てて看護計画を立案し、適宜評価、修正を行っていくことでより良いケアにつながっていきますので、それらを意識してくださいね。

看護ケアはどのようにしていくか 個別性について

では実際にどのように対応していくかを、具体例を用いて一例を挙げさせていただきます。

前回と同じ事例で具体例を挙げていきます。

Aさん

自宅で独居生活。脱水に伴って脳梗塞を発症。

救急搬送され一命はとりとめたが、後遺症で右片麻痺が残る。

上記のような方で看護ケアを考えていきます。

まず観察点として、疾患に伴う部分は必ず必要です。

脳梗塞に伴う症状(頭蓋内圧亢進症状の有無や嘔気、嘔吐、麻痺の程度等)に加えて、麻痺を生じていることから、現在のADL(日常生活動作)、廃用症候群の有無(寝たきり状態に伴う症状等)等は観察する必要があります。

ここから考えていかないといけないこととして、

「今回なぜ脳梗塞に至ったか。」

「再燃のリスク」

「これから生活していくにあたってのこと」 等です。

もともと家で水分をあまりとられていなかった方で脱水を生じ、脳梗塞に至った場合、

どうすれば水分を取ってくれるようになるか を考えることが重要です。

「味が嫌い」なのかもしれませんし、根本的にのどが乾かないのかもしれない。

またトイレに頻回にいかないといけないのが億劫なのかもしれない。

上記等をまずは本人様と話をして、原因を突き止めていく必要があります。

そのうえで仮説を立て、看護計画におこし、ケアを行っていくことが看護師として求められる要素です。

具体的に行う内容として、家に帰ってからも再度脳梗塞に至らないようにパンフレットを自作して意識付けを行うことも有用かもしれません。

また、これから自宅に戻ることへの不安もあると考えられます。

それでリハビリを一生懸命頑張っていたとします。

右上下肢は麻痺が残っているため、循環不全は少なからずあることが考えられます。

リハビリでの疲労もあるため、リラックス目的、循環不全軽減のため、手浴、足浴も効果的かも知れません。

余談ですが、保清系のケアはリラックス効果が期待できるため、抱えている不安の吐露や、関係性構築に役立ちます。

ある程度ケアの目算がつけば、今後は個別性を見つけ、看護計画におこしていく作業が必要です。

上記でパンフレットを作成するにしても、本人様が見る、実際にするまでができないと意味がありません。

例えばですが、盆栽や園芸が好きだったとして、「盆栽や植物にも水分が必要なように、人間にも水分が必要」等を図におこして説明するのも一つかもしれません。

手浴、足浴を行うにしても「群馬県出身」と情報があったとして、入浴剤で草津温泉の素を使って、懐かしい気分を味わってもらいながらケアを受けてもらうなども一つかもしれません。

個別性を考えてケアを行うことで、患者様との関係性の構築やケアを一段階あげた有用なものへと変化します。

また、なぜこのケアを行うかということを、しっかり目的をもって施行し、その結果がどうだったかまでを記録におこせると、よりいい実習となります。

是非参考にしてみてくださいね。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は実習の乗り越え方 ~ケア編~ということでお話させていただきました。

看護を行っていくにあたっては「看護計画の立案が必要」で、

ケアを行うにあたって、

  • まずは疾患や医学的知見をもって観察する
  • 今回の疾患が起こった背景、原因、在宅に戻ってからの視点
  • 個別性を含めたケアを検討

等が必要です。

個別性を含めたケアをおこなうことで、関係性の構築やケアを一段階あげてくれる要因となります。

またなぜこのケアを行うか、明確な目的をもって施行し、実際どうだったかを評価、評価結果を看護計画に追記していけると、よりよいケアにつながっていくと思います。



看護計画立案については上記がおすすめです。

症状別の看護計画を踏まえて、個別性を含めれたらかなりいい看護計画につながってくると思います。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

今回もありがとうございました。

またみてくださいね。

ではお疲れ様でした~

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