介護されている方必見!旅立ちの場所としての特性、メリット、デメリットについて

にっと~の小言

皆様お疲れ様です。

現役看護師のにっと〜です。

僕は職業柄、いろいろな方の旅立ちの瞬間を見てきました。

笑顔で「生きててよかった」と穏やかに旅立たれる方もいらっしゃれば、中には苦しそうに旅立たれていく方など様々な旅立ちに立ち会ってきました。

おそらく旅立ちの仕方には正解はなく、千差万別と思います。

ただ、できるだけ皆様が後悔なく旅立っていけるようにしたいと思っています。

今回は「旅立ちの場所としての特性、メリット、デメリットについて」お話させていただければと思います。

  • 老後の最期の場所を考えられている方
  • 両親をこれからどのように見ていこうか

などの方

加えて、医療従事者でご利用者様、ご家族様に旅立ちの場の特性などをお伝え、提案できるようにしたい方などは是非見てもらえると幸いです。

最もポピュラーで、皆様が希望される最期の場所と言えます。

やはり住み慣れた家で、最期の日を迎えたいとご希望される方はたくさんいらっしゃると思います。

では家でのメリット、デメリットについて整理してみたいと思います。

メリット

やはり住みなれた家のため、居心地が一番いいのは言わずもがなですよね。

自分のペースで、自由に生活ができ、好きなこと、好きな物をしながら最後を迎えられるのはすごくいいなと思います。

また、ご家族様やご友人、その他大事な方と自由に過ごせるというのも大きな点の一つと思います。

現在訪問看護ステーションで勤務していますが、ほとんどの方が家で最後まで過ごしたいとお話されています。

僕らはそのニーズに応えるべく、日々業務を行っております。

デメリット

1番のデメリットとしては、病院とは異なり医療機器やマンパワーなどの環境が整っていないため、不測の事態が起こった際の対応が難しいという点です。

病院では、医師や看護師、看護助手、その他医療スタッフが多数在籍しており、日々状態を見てくれ、適切な対応を行ってくれています。

ただ、在宅では医師の訪問診療や訪問看護、ヘルパー、デイサービスなどを利用したとしても、終日カバーすることは難しいです。

適宜訪問看護での緊急コール対応や主治医の往診などでできる限り不測の事態を防ぐようには動いていますが、やはり終日のカバーは難しいというのが現状です。

少し余談ですが、

サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなども在宅の扱いとなります。

施設には資格を持った介護士や提携している看護師などが常駐している施設も多くあります。

施設ごとにある程度のルールはあるため、家ほど自由ではないかもしれませんが、ヘルパーが常にいる環境で、看護師も常駐しているところなら上記のような不安は少しは軽減できるのではないでしょうか?

ただ、病院みたいな医療機器、マンパワーはないため、在宅と病院のハイブリッドみたいなイメージかなと思います。

選択肢としては有用かなと思います。

詳細は

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)とは?費用・特徴・入居の流れをわかりやすく解説

有料老人ホームとは?種類・費用・特徴をわかりやすく解説

にも記載していますので、こちらもご覧くださいね。

緩和ケア病棟

がんなどの疾患などに伴う疼痛のコントロールや苦痛の緩和には緩和ケア病院も選択肢にあがると思います。

緩和ケア病棟は、がんによる身体的、精神的、社会的苦痛を和らげることを目的とした専門病棟です。

では緩和ケア病棟でのメリット、デメリットについて整理してみたいと思います。

メリット

医療体制が充実

治療の目的をがんの「治癒」から「苦痛の緩和」に切り替え、患者さんが「自分らしく」過ごせるよう、医師、看護師、薬剤師など多職種でチームとなってサポートしてくれます。

医療従事者が常にいる環境のため、ご本人様、ご家族様ともにすごく安心できる環境と思います。

また、点滴などで麻薬のコントロールも行えるなど、医療機材ももちろん充実しているため、苦痛へのアプローチもかなり手厚く行えます。

緩和ケア病棟によっては、個室も用意されており、中にはすごく豪華なお部屋もあるところもあります。

できる限り患者様が安らかな気持ちで過ごせるような配慮がされているところも特徴かなと思います。

デメリット

あくまでも病院のため、家と比べると多少の制限はかかります。

僕が訪問看護で介入していたご利用者様は「死ぬまでタバコ、酒はやめへん」などと話されている方がいらっしゃいましたが、そのような方のニーズを叶えるのは難しいかなと思います。

費用面に関してもピンキリでなんとも言えないところもありますが、個室などは割高になったりするため、料金面でもやや不安は残ります。

また、緩和ケア病棟にも限りがあるため、入院したいとなってもすぐに入院できないケースが多くあります。

僕自身が現場で実際にあった話として、緩和ケア病棟をご希望で主治医と相談の上調整したとしても、病棟自体の空床がなく、その病院の一般病棟に入院し、緩和ケア病棟に行くまでにそのまま旅立たれた人もいらっしゃいます。

緩和ケア病棟への入院をお考えの方は、是非一度主治医に相談の上、早い段階で意向をお伝えの上、早々に調整していくことをおすすめします。

その他介護施設

介護施設によって、特徴や違いはあります。

詳細に関しては、

特養・老健・サ高住・有料老人ホームを徹底比較!最後の住処の選び方

特別養護老人ホーム(特養)とは?費用・入居条件・特徴をわかりやすく解説

介護老人保健施設(老健)とは?入居条件・費用・特徴をわかりやすく解説

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは?最後の住まいの選択肢として

もご覧ください。

メリット

どの介護施設に行かれたとしても、介護士は常駐しており、入居者の支援、介助を行ってくれます。

専門職が常駐していることは安心できますよね。

また、施設によってですが看護師も常駐していたり、訪問看護ステーションとの連携で介入できたりと、医療面のフォロー体制を確立することも可能です。

実際に、訪問看護ステーションでグループホームなどの介護施設に実際訪問し、介護士と連携しながら看護を提供してきました。

結果、施設で自分らしく旅立たれた方も多数いらっしゃいます。

一つの旅立ちの場として、選択肢に上がってくると思います。

また、その他施設や病院と比べ介護保険の施設のため、費用面は抑えられます。

詳細については上記のリンクより別記事もご覧くださいね。

デメリット

施設によってというところはありますが、家よりは自由が少ないことはあるかなと思います。

炊事や飲酒など、施設によってできないところも多くあります。

ただ病院よりは比較的制限は緩やかなイメージです。

また、介護士も常駐していますが、施設によっては看護師や医療従事者はいないところもあり、医療面での不安は残ります。

体制や自由度は、家と病院の間が介護施設なイメージだと思います。

費用面でもピンキリですが、介護施設の場合は保険適応となりますので、まだ費用面は抑えられるかなと思います。

光熱費水道代おむつ食費などはかかってくると思いますので、入居を希望している施設にそのあたりはしっかりと確認してくださいね。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は「介護されている方必見!旅立ちの場としてのメリット、デメリットについて」というテーマでお話させていただきました。

きっと皆様自分らしく、最後まで生きていきたいと願うものだと思います。

自分らしさは千差万別ですし、正解は絶対にありません。

特に介護されているご家族様からご本人様のご意向を汲み取ることはとても難しいことだと思います。

ただ、ご本人様のために必死に考えた結果は、きっとご本人様のため、しいてはその方の満足につながると思います。

いろいろな選択肢があり、迷うこともたくさんあるとは思いますが、是非ご本人様のために今しっかりと悩み、思いを汲み取ることを忘れないようにしてもらえたらなと思います。

今回の記事が皆様のためになれれば幸いです。

では本日もありがとうございました。

お疲れ様でした〜

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