皆様お疲れ様です。
現役看護師のにっと〜です。
突然ですが、訪問看護で働いている方で「訪問看護って難しいな」と感じることはありませんか?
僕自身もそうですが、新人の指導を行なっていても、「病院とのギャップ」で手こずっている方が多くいる印象です。
慣れてしまえば楽しく、ある程度自由で、やりがいのあるものですが、慣れるまでは結構大変やなと思っていました。
大変なことを知れば、より楽しさが如実に浮き出てくると思います。
訪問看護のやりがいの部分は
看護師勤務で悩まれている方、転職を考えられている方必見!訪問看護のやりがい、メリットについて
で紹介しておりますので、よければ是非そちらも見てくださいね。
現在訪問看護で働いている方はもちろん、これから訪問看護に勤めようとされている方、訪問看護に興味のある方は是非こちらを見て、参考にしていただけたらなと思います。
是非最後まで見てくださいね〜

1人で完結させる
訪問看護は基本1人でご利用様のご自宅に訪問し、1人で看護ケア、記録、報告、連絡、相談などまでを行います。
もちろん責任は、その訪問に行かれたあなたにかかってきます。
病院では同じ空間にチームで行えるスタッフが在籍しています。
1人のミスもフォローできる体制が整えられています。
ただ訪問看護では、チームメンバーはいますが、同じ空間に必ずしもいるわけではありません。
しないといけないケアをできていない、報告が抜けていた、記録の文言が抜けたなどはインシデントや最悪の場合、ご利用様へ迷惑のかかる重大なアクシデントにもつながる可能性があります。
例えば、僕の経験談ですが、
- 服薬管理を要する独居生活を送られているご利用者様ですが、訪問時のお薬セットを忘れていたことがあります。
ご家族様よりご指摘があり、早めに気づけたため、急いで薬のセットへ伺いました。
ご家族様より少し怒られはしましたが、ご利用者様への影響はなかったことは不幸中の幸いでした。
- 他にも下肢浮腫が強く、その部位に傷ができている方がいらっしゃいました。
その他の状態観察に目がいき、下肢へのケアや往診医への報告が漏れてしまいました。
その後、次回の訪問までに蜂窩織炎となり、救急搬送となってしまいました。
僕がその場で気づき、報告、指示受けをできていれば、救急搬送には至らなかったかもしれません。
上記のように1人でその人の訪問、ケア、情報共有、指示受けなどを行い、完結させる必要があります。
もちろん他スタッフや管理者などに相談する、仕事をふるなどは大丈夫です。
あくまで責任を持ってその人のその時間のケアを行うことが重要と言えます。
多職種連携
多職種連携も難しく、戸惑う部分ではあると思います。
現在多職種連携の重要性が提唱され、実習や指導の場面でも多く出てくるワードです。
連携って言葉は簡単に出てきますが、実際は結構深いものです。
まず、多職種ってどんな職業がいて、どんなことをしてくれる人なのか、その職の強みはなにかを明確に知って、適材適所的に情報提供する必要があります。
介護保険のことやサービスの内容で困っていればケアマネジャーですし、機能訓練などではリハビリ、車椅子やベッドのことなどなら福祉用具、、、などなど
いろんな職種が関わり、その人の生活を支えています。
訪問看護で働く上では、そのような多職種との情報提供が鍵となります。
訪問看護だけではその人の生活をカバーしきれません。
その人を支えるチームとして機能するために、多職種連携が重要なものといえます。
まず働く上では、そんな多職種の強みやできることを明確に知って、必要な情報を渡すことが大事です。
よくある事例を一つ。
元々歩かれていた方が、転倒を経て、車椅子になることが多くあります。
元々訪問看護では薬のセットをしていたとします。
痛みや多少のリハビリは可能と思いますが、やはり理学療法士などのリハビリ職には劣ります。
また、車椅子になったとして、その車椅子は手配可能なのか、ベッドは今までのままでいいのか、トイレまでの動線は大丈夫かなどの問題点があがっても、看護だけではどうしようもありません。
この場合だと例えばですが、
- ケアマネジャーに相談し、要介護度の認定調査をもう一度行ってもらえるよう調整してもらう。
- ベッドや車椅子などのレンタルを考慮してもらう
- 自宅での生活動線の手すりを考慮、または住宅改修も視野に考える
- リハビリ職にも介入してもらい、移乗動作の確認や福祉用具導入にあたっての評価
- 要介護度がでてから担当者会議を行い、スタッフの役割分担を明確にする
などが多職種連携として必要なことかなと思います。
このように強みや役割を知っていれば、どこに依頼すれば解決へ近づけるかがわかり、迷わずに相談ができます。
まずは多職種の強みや役割を知ることが大事と思います。
情報共有
こちらに関しては、少し重ねてになります。
詳しくは
も見てもらえると嬉しいです。
1人で完結させるにも、やや重なる部分はありますが、同じ環境にスタッフが基本おらず、1人で訪問をまわっているため、自分が重要な情報を伝達していなければ誰も知り得ない状態となります。
例えばターミナル期に入ったご利用様がいたとして、もう点滴はしたくない、痛いことはしたくないと吐露したとします。
それを聞いた人が周りに伝達をしなければどうなるでしょう?
次の訪問者が「命を助けないと」と主治医に相談し、点滴が開始になるかもしれません。
意向と違う形はご本人様、ご家族様にとっては苦痛となる可能性があります。
それは両者にとって後味の悪い形となり得ます。
上記が実際に僕の働いているステーションでありました。
その後再度カンファレンスを行い、情報共有の上、点滴はしない方向で確定しましたが、やはり最初に吐露された段階で全体に共有できていると、もっとスムーズに動けていたと思います。
そのため、しっかりと情報は伝達する必要があります。
ただ重ね重ねですが、同じ環境にいないため、情報共有はすごく難しいです。
対応方法はいろいろありますし、僕の働いているステーションでの工夫などは
に書いていますので、そちらもよければ見てください。
ただ、やはり意識して周りに伝えようとすることは大事かなと思います。
加えて後回しにするのではなく、共有すべきことがあればすぐに対応する、どうしても現状厳しいならTODOリストのようなものにメモ書きし、勤務が終わるまでに必ず確認、対応するなどが重要かなと思います。
情報共有は看護、むしろ仕事の基本だと思いますが、基本でもかなり奥が深いものと思います。
是非意識をして対応してもらえたらなと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は訪問看護の大変なところ、病院とのギャップの部分をご紹介させていただきました。
1人で完結する、多職種連携や情報共有などいろいろ難しいところはありますが、慣れればすごくやりがいはある領域です。
それこそ適材適所に声掛け、情報共有できればご本人様、ご家族様からも大変喜ばれ、その声を直に受けたりもあります。
難しさや困難がわかっていれば、それへの対応をできればできるということです。
今回のお話が誰かの励みになっていれば嬉しいです。
ではお疲れ様でした〜
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