皆様お疲れ様です。
現役看護師のにっと~です。
本日のテーマも「感染症」です。
今回は冬に特に気を付けたい感染症とその対策についてお話させていただければと思います。
夏、秋の感染症は
現役看護師が伝授!感染症から守る!介護、在宅生活でできる予防の工夫~夏~
現役看護師が解説!高齢者の脱水・熱中症対策 ~家庭でできる予防とケア~
秋の感染症
などでお話させていただいておりますので、そちらもご覧いただけると嬉しいです。
さて、前回と重ねてになりますが、
幼い子供や高齢者、持病を持つ方にとっては、感染症の罹患は重症化しやすく、命にも関わるリスクがあります。
ただ、訪問看護や介護の現場でも「ちょっとした工夫」で大きな予防、感染拡大の防止につながります。
今回は、家庭や介護施設などで実践できる感染症対策についてまとめてみました。
是非最後まで見ていってくださいね~

感染症の基礎知識
まず感染症の基礎知識に関してですが、
現役看護師が伝授!感染症から守る!介護、在宅生活でできる予防の工夫~夏~
現役看護師が伝授!感染症から守る!介護、在宅生活でできる予防の工夫 ~秋~
のほうにわかりやすく記載しています。
どのような方が感染症にかかりやすいのか、かかるとどうなりやすいのか等を、僕が経験した事例も用いて記載していますので、よろしければそちらも参照いただけますと幸いです。
こちらでは割愛させていただきます。
冬に気を付けたい感染症とその対策
冬に入ると秋と比べ、空気が乾燥し、気温もかなり低下するため、様々な感染症の流行のピークを迎えます。
体温が低下すると免疫がうまく機能せず、感染症発症のリスクが上がるとされています。
特に高齢者や基礎疾患がある方にとっては、ちょっとした体調不良が重症化につながる可能性もあります。
また、医療従事者や介護スタッフも感染症に罹患された方と関わることが多くなるため、自分たちの身を守ることもすごく重要なことといえます。
僕自身あまり運がいい方ではなく、よく年末ごろに感染症にかかり、一人で年末年始を過ごすなんてこともざらにありました。笑
どうしてもかかる時にはかかるのですが、自分自身、そして関わる人の身を守るためにもぜひ対策を実施してもらえたらなと思います。
冬に流行しやすい感染症として、
- インフルエンザ
- 新型コロナウイルス
- ノロウイルス
- 肺炎
等が上がります。
順に解説していきます。
- インフルエンザ
例年11月頃から流行が始まり、12月から3月頃にピークを迎えます。
高熱や頭痛、筋肉痛が特徴で、高齢者や慢性疾患を持つ方は重症化のリスクが高く、特に肺炎等を合併する可能性もあり、注意が必要です。
対策としては
・インフルエンザワクチン接種を早めに済ませる
・人混みは避け、マスクの着用
・外出後の手洗い、うがいの徹底
等があげられます。
インフルエンザワクチンはかかりつけの医師に相談してみてください。
また訪問看護や訪問診療をご利用されている場合には、適宜看護師、医師にご相談してみてください。
施設に入居中や家などでも対応可能なケースがあるため、是非聞いてみてくださいね。
また医療従事者や介護スタッフに関しては、一処置一手洗いや手指消毒の徹底が重要といえます。
- 新型コロナウイルス
近年年中感染者が出現している感染症の一つです。
特に季節の変わり目は免疫が落ちてくる傾向があるため、再度流行、加えて型が変わってさらに蔓延する可能性などもあります。
近年やや感染症への意識は薄れつつあるように感じていますが、やはりコロナウイルスへの罹患は重症化リスクも高いため、是非感染予防は徹底をしてください。
対応策としては、インフルエンザと大きく変わりません。
まずは自己の免疫を高めるための栄養や水分補給、適度な運動、休息など、生活から見直すのも感染対策の一つかなと思います。
ただ、コロナウイルスは人によって症状が異なったり、症状が軽度の場合もあります。
体調に少しでも異変を感じたら、まずは抗原検査や医療機関への受診がいいかなと思います。
知らず知らずのうちに感染を広げる可能性もあるため、十分に注意してくださいね。
- ノロウイルス
ノロウイルスなどの感染性の胃腸炎は秋から冬にかけて発生が増えていきます。
現役看護師が伝授!感染症から守る!介護、在宅生活でできる予防の工夫~夏~
現役看護師が伝授!感染症から守る!介護、在宅生活でできる予防の工夫 ~秋~
でも解説していますので、そちらもご参照ください。
対策としては、調理や食事の前には手洗いや除菌を徹底することがまず第一です。
アルコール消毒は効果が弱いため、注意が必要です。
また吐物や排せつ物の処理は手袋やマスクを使用し、消毒は「次亜塩素酸ナトリウム(ハイター等)」を使用してください。
また、施設などでは吐物などがあればすぐに環境を調整することが重要です。
衣類や寝具が吐物などで汚れた際には、熱湯や漂白剤で消毒をしてください。
ただし、僕自身介護施設での経験として、漂白剤を使用すると、どうしても衣類の色が落ちてしまいます。
必ず利用者様やご家族様に了承を得たうえで対応するようにしてください。
- 肺炎
冬に入ると秋よりもより空気も乾燥して呼吸器感染が増える時期となります。
特に高齢者は飲み込みの機能が低下することで、自分の唾液が肺に入り、肺炎を引き起こすこともあります。
対策として、
適宜換気、加湿をすることが重要です。
また随時水分を含み、のどや口腔内を潤す、定期的に口腔ケアを行い、最近の繁殖を防ぐなども有効です。
食後に食物の逆流からの誤嚥を防ぐためにも、食後30分程度は座った状態でいていただくことも有効と思います。
日常生活でできる予防の工夫
日常生活でできる予防の工夫として
- 体を冷やさない
夜の気温低下に備えて衣類や寝具を調整 - バランスのいい食事
冬の食材(大根や白菜、ほうれんそう等)で免疫を高める - 室内環境を整える
加湿器や濡れタオルを使用し、室内の乾燥を防ぐ。また随時換気を行い、空気を入れ替える。 - 睡眠をしっかりととる
ストレスを緩和、免疫の低下を防ぐ - 訪問看護や医療職のサポート
体調変化を迅速にキャッチし、必要に応じて医師や関係機関と連携
などがあがります。
また余談ですが、肺炎予防に口腔ケアは非常に有用です。
僕自身、訪問看護で施設なども回っていますが、ある施設で肺炎が急増する事態がありました。
年単位で起こす方がちらちらいらっしゃり、はじめは免疫が低下している兼ね合いもあるのかなと思っていました。
その方々はほとんど寝たきりの状態で介助が無ければ車いすへ移乗などもできません。
肺炎に至る原因を探していたところ、その方々への口腔ケアが圧倒的に足りていないことに気づきました。
高齢者の方は嚥下機能の低下から、唾液をも誤嚥する可能性があり、それに伴い肺炎を起こすことも十二分にあります。
施設スタッフと連携し、口腔ケアを徹底したところ、肺炎を起こす頻度が極端に減りました。
それくらい口腔ケアは重要なケアの一つといえます。
おすすめの物品として
などがあります。
口腔内のある程度の湿潤を保つのにも役立ちますので、是非使ってみてくださいね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
冬は感染症の流行がピークとなる時期です。
油断すると感染症にかかりやすく、高齢者や基礎疾患がある方には特に注意が必要な季節です。
ただ、日々の予防を習慣化することで発症や重症化を防ぐこともできます。
些細な口腔ケアというケア一つでも徹底すれば感染率は大幅に減らすことができます。
また人によっては症状の出現があまりない方でも感染症を広げる可能性もあります。
些細な変化にも見逃さず、早めに対応することが重要といえます。
訪問看護では、在宅や施設でも感染症対策や健康管理のお手伝いが可能です。
気になる体調の変化があれば、早めにご相談くださいね。
本日もありがとうございました。
お疲れ様でした~
※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。
コメント