現役看護師が伝授!感染症から守る!介護、在宅生活でできる予防の工夫~夏~

医療のあれこれ

現役看護師が伝授!感染症から守る!介護、在宅生活でできる予防の工夫 ~夏~

皆様お疲れ様です。

現役看護師のにっと~です。

本日のテーマは「感染症」です。

近年コロナウイルスの流行も相まって、感染症対策への意識が格段と上がっています。

しかし、近日ではコロナウイルスにもだんだんと慣れてきており、以前と比べれば意識は下がってきているのが現状です。

そのため、近日ではコロナウイルスの流行が再燃している現状があります。

幼い子供や高齢者、持病を持つ方にとっては、感染症の罹患は重症化しやすく、命にも関わるリスクがあります。

ただ、訪問看護や介護の現場でもちょっとした工夫」で大きな予防、感染拡大の防止につながります。

今回は、家庭や介護施設などで実践できる感染症対策についてまとめてみました。

是非最後まで見ていってくださいね~

感染症が重症化しやすい人とは?

まずは基礎知識からお伝えできればと思います。

感染症は誰にでも起こりえますが、特に

  • 高齢者
  • 糖尿病や心疾患などの基礎疾患がある方
  • 抗がん剤治療などで免疫力が低下している方
  • 長期療養中や介護を受けている方

等があがるかなと思います。

僕が実際に訪問看護で介入されている方の事例を一つご紹介させていただきます。

元々関節リウマチに罹患されている方で、治療のため、免疫抑制剤を服薬されていました。

免疫抑制剤はその名の通り、自己免疫疾患に使われるもので、自分の免疫を抑える作用があります。

その方がコロナウイルスに罹患されました。

感染初期はぴんぴんしていたのですが、徐々に状態は悪化し、肺から捻髪音(バリバリという、肺が固くなって生じる音)が生じ、総合病院に受診されました。

結果、間質性肺炎に罹患され、在宅酸素を導入せざるを得ない状態へとなりました。

近年ではコロナウイルスは重症化リスクは少なくなっている、治療薬があるといっても油断はできません。

また、上記の重症化しやすい方々は、軽い風邪などでも肺炎に進行する可能性などもあり、日常的な予防は欠かせないといえます。

基本的な感染症予防対策

  • 手洗い、手指消毒

最も有効な感染対策はやはり「手洗い」といえます。
外出後やトイレの後、食事の前後等の手洗いが有効です。
手には様々な細菌やウイルスが付着しています。
それを知らず知らずのうち体内へ入れてしまうことで、感染症は引き起こされます。
まずはそれらを除去することが最も有効といえます。
上記のタイミングそれぞれで流水と石鹸で20秒以上洗ってください。
また手洗い後のアルコール消毒も有効です。

  • 咳エチケット

これは他者に移さないための感染予防対策ですが、咳やくしゃみをする際には、マスクやティッシュで口を覆うように努めましょう。
自身が感染源になることは、やはり気持ちよくはありません。
自分と、そして相手を守るためにも、咳エチケットは有効です。
またマスクが無いときには、袖で口を覆うだけでも効果があります。

  • 室内の換気、湿度調整

室内がウイルスなどに汚染された空間に長くいると、当たり前ですがそれだけ感染症発症のリスクは高くなります。
1時間に1回程度換気をするように心がけてください。
また、エアコンの使用などで換気がしにくい場合には空気清浄機などを使用し、空気をきれいに保つようにしてください。
加えて適度な加湿も有効です。
だいたい40~60%程度の湿度を保つと、ウイルスの増殖を抑制できるといわれています。



夏場の感染症と注意

夏では特に「食中毒」に注意が必要です。

夏場での暑い中、傷んだ食材を摂取したり、過熱が不十分だったなどの場合に起こる可能性があります。

特に高齢者などでは、記憶があいまいなことやなんでも口に入れる人などもいらっしゃるため、感染するリスクは高いといえます。

介助者の方は食材を低温で保存し、十分に加熱の上提供してください。

また、傷む可能性がある食材等は低温で保存、調理後より長時間たつものは破棄も考慮してください。

加えて夏では、「脱水や熱中症」にも注意が必要です。

下記リンクに脱水と熱中症のことを記載していますので、良ければそちらも見てくださいね。

現役看護師が解説!高齢者の脱水・熱中症対策 ~家庭でできる予防とケア~

高齢者介護の現場での工夫

  • 体調変化の早期発見

まず、高齢者は自己の体調を的確に把握する機能はやや低下していることが多いです。

そのため客観的な指標で体調変化に気づくことが大事です。

発熱や咳、下痢の有無、活気や食欲の有無などを観察し、普段と違うと思ったらすぐに医療者へ相談してください。

また二次的に発熱や下痢などで脱水となる可能性もあります。

水分量の把握なども合わせて行うと良いと思います。

  • 物品の共同使用を避ける

感染経路には飛沫や接触などさまざまありますが、ウイルスや細菌が体内に入ることで感染症を引き起こします。

接触する可能性の高いタオルや食器、衣類等は分けて使用する事が大事です。

  • 水分、栄養補給

免疫力を保つために水分やバランスのいい食事を意識してください。

ただ、しんどくて食べられない時には「食べられるものを食べられるだけ」でいいと思います。

また、医療、看護の現場では、よく飲み物でたくさんの栄養を補給できる栄養補助食品等を提供することもしばしばあります。



比較的高いカロリー、様々な栄養が入っているため、こちらもおすすめです。

  • 感染症発生時の対応

感染症が疑われる際には、できるだけ部屋を分け、看護師や主治医へ連絡、相談するのがいいかなと思います。

自宅でもコロナウイルスやインフルエンザの抗原検査や、PCR検査なども可能な場合があります。

是非主治医や看護師に一度相談してみてください。

また、食中毒などで嘔吐、下痢をされている場合には、次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が有効です。

一般的にハイターですね。

アルコール消毒がきかない場合があるので注意が必要です。



吐物や排便後にもハイターで消毒、さらに排便の際には蓋を閉めて流すようにしてください。

一番困るのが介護施設などでの吐物や排便処理です。

皆様いい方ばかりのため、利用者様が吐いたりすると手伝ってくれようとします。

その結果ウイルスに暴露し、手伝ってくれた方も感染する、、、等のことがしばしばあります。

症状が出た際には速やかに部屋を分けて対応する、他の方と離すなどの対応が皆様を守ることにつながります。

そのため早期の発見」と「迅速な対応」が必要となります。

それができるとクラスターなども予防できるため、できるだけ早く対応することが重要といえます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は感染症への予防対策~夏~というテーマでお話させていただきました。

感染症は誰にでも起こりうる怖いものです。

特に高齢者や持病がある方には命の危険も付きまといますが、「日常のちいさい習慣」、「少しの予防対策」で大きくリスクを減らすことができます。

また、普段から相手のことを見て、小さな変化にも気づけると「早期の発見」や「迅速な対応」へとつながります。

それはその人の命を救うことにもつながります。

是非今回のお話を実践していただければなと思います。

本日もありがとうございました。

お疲れ様でした~

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